家族として生活を共にするようになった犬猫の死因の多くが、生活習慣病です。犬猫は最初の1年で人間の18歳ほどになり、この後は1年に約4歳ずつ歳をとります。人間より何倍も速いスピードで歳をとる動物たちは、病気の進行も早く、また本能的に病気を隠す習性があるため、病気の早期発見が難しいのが現状です。言葉が話せない分、私達が日々の僅かな変化に気づいてあげることが最も重要となります。

 見た目には元気そうに見えても、身体の内部で起こっている変化には誰しもが気づきにくいものです。それを見つける方法のひとつに、毎年の健康診断があります。
 犬猫にも検査の正常範囲というものがあり、項目によっては人間よりも数値に幅があります。そのため、定期的な健康診断を受けることにより、個々の基準値を数値化し、前回の値からどれだけ変化したか、をみることができます。見た目だけではわからない身体の内部で起こっている異常をいち早く知る手助けになります。

 当院では6月から春の健康診断を行っています。血液検査、身体検査、X線検査、エコー検査など、各コースにわかれており、その子にあったコースが選べます。まだ若い子は年に1回、7歳以上の子は年に2回以上の健康診断をお勧めします。是非この機会に受けてみてください。コースによっては予約が必要なものもあるため、一度病院スタッフにお尋ねください。